子どもの「語彙力格差」は母親との会話に原因がある

私には2歳の娘がいますが、私の言った言葉をそっくりそのまま真似してしゃべっています。そしてまわりにあるいろんな物の名前や色やなんでも「これは何?」と聞いてきます。会話する時はちゃんと聞いてくれているか、わかってくれているかこちらの反応をじっと見ています。適当に答えたらすぐにばれてしまうし、話してくれなくなってしまうこともあります。周りの大人(特に母)がどう接するかによって子どもの語彙力もそうですが人との関わり方にも影響してくるのだと思います。

リンクより抜粋します。
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例えば、小学校に入学する直前の幼稚園の年長さんたち約200人の語彙力を調べたことがあります。すると、6歳のお子さんで語彙力が一番高い子で、11歳レベルに匹敵するという子がいたんです。この年齢の語彙力だと「礼儀」とか「銀河」「浴室」「選挙」などが理解できますが、驚いたのはその子は「蔵書」の意味までわかる。「蔵書はどれ?」と質問すると本棚の絵を指せます。

一方で、2歳児並みという子もいました。2歳児レベルですと、例えば「頭はどれ?」と聞いても、お人形を指せません。それから、「湯気はどれ?」と聞いてもヤカンから湯気が出ている絵を選べない。同じように「封筒はどれ?」「切手はどれ?」、こういう質問に答えることができません。わずか6歳までで、9歳分の幅がありました。

では、どのあたりからそれだけの違いが生じるのでしょうか。それを試した結果、もう2歳ぐらいから、そろそろ差は出はじめています。子どもの周りにいる保護者の話し方の特徴がお子さんに影響しているんじゃないかと考え、次の3つのポイントに絞って調査してみました。

第1は、お子さんが一番身近にいる母親に話しかけた時の応答のタイミング。例えば、ここにおもちゃ箱があったとします。「クレヨンあった」って子どもが言った時に、「クレヨンあるねえ」。「赤いクレヨンあった」「赤いクレヨンあるねえ」。これは応答タイミングが早い場合です。一方で、遅いお母さまもいて、「赤いクレヨンあった」って言っても知らんぷりで、雑誌を読んだり、鏡に向かってお化粧を直したりしている母親もいるわけです。結論からいうと、応答タイミングが早いお母さまの子どもたちは語彙力も高くて発話量も多いですね。

それから第2の特徴としては、お母さまが子どもと話す時の時間、持続時間と呼びますが、それが短いほどお子さんが話す機会を増やします。だから、たくさん、それも短く返事をしていくのが理想的なんです。私どもの研究室に来る保護者の方たちを見ていますと「ねえ、赤いクレヨンあった」と子どもさんが言うと、「うん、あるねえ。赤いのあるけど、お母さんの顔を描くんだから肌色がいいでしょう」と返したりしています。これだととても発話が長くなりますね。そうするとお子さんは、次の一言が出にくくなります。だから、短く「赤いのあったね」と返し、お母さんが聞き役に回ると、子どもの発話が出やすいということがわかりました。

第3は、やはりお子さんに話しかける時はゆっくりと明瞭に発音することです。これは大変重要だと考えています。実はお母さんの発話を聞いて子どもは真似をしながら音に気づき、音を覚えていく。面白いのは、幼稚園の年中、年長さんに初めて聞いた単語を反復させるのですが、「かがみ」をひっくり返した「みかが」の「が」、すなわち鼻濁音を言える子は、ほとんどいません。たいてい「みかな」と発音します。つまり、お母さんが鼻濁音を発音するのを聞いたことがないからです。

やはり母親が明瞭に話していると、音は聞き取りやすいものですから、子どもの言語獲得も進んで語彙力も高い。ですから、応答タイミングを早く、それから発話の持続時間は短く、そしてゆっくりと明瞭に話しかける。これらの3つが基本なんです。いずれにしても、コミュニケーションの力というのは、英語とか日本語に関係ない共通のものがあります。
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秀凜