わが国の育児法には、大きな誤りが六つほどある-1~戦後、導入された当時の欧米の誤った育児法

明治時代から戦前・戦中にかけての日本人の育児は、人間を哺乳動物として把握し、自然の本質にかなった正当な育て方だった。、

ところが戦後の日本は、古来から伝わる日本の正しい育児法を、江戸時代以前から受け継いだ野蛮なものと誤解し、敗戦と共に、当時の欧米の誤った育児法を率先して導入し、それは今も続いている…。

以下、ブログ「乳幼児から大人までのリンパマッサージのまどろみ助産院」の『赤ちゃんの進化学』西原克成著の紹介記事より(リンク
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●赤ちゃんの進化学―――子供を病気にしない育児の科学

「個体は系統発生を繰り返す」ヘッケルの唱えた生命反復説、

全ての動物は、受精した後、胎児が魚の形から爬虫類の形となり、やがてそれぞれの種の形になって地上に生まれて来る。

系統発生というのは、脊椎動物の進化のことを指し「胎児の成長の過程は、進化の筋道を再現する」という意味である。

ところが実際には、系統発生は、母体内で完了するのではなくて、生まれ落ちた後も、繰り返されるのである。そして生後24歳の成人になるまで進化の過程がおおまかに再現されるのである。

 哺乳動物学と進化学の視点から、我が国の育児学の実体を観察すると、現代では空恐ろしいほどの出鱈目デタラメがまかり通っている。昨今の子供が狂ったような事件を引き起こしている原因が、どうやらここらへんにあるらしい。

●育児・六つの誤り
わが国の育児法には、大きな誤りが六つほどある。

①  “オシャブリ”を一歳頃で取り上げる。

②  “おんぶ”や“抱っこ”をしない、ゆりかごも使わなくなった。
   子供を愛撫したり、揺り動かしたりして可愛がることをしない。

③  舌でなめながら、ハイハイを十分させて遊ばせることをしない。

④  乳母車を早く止め、無理に歩かせる。

⑤  離乳食の与える時期が早すぎる。

⑥  冷たいミルクを、一歳頃から与える。

戦後の日本は、出鱈目な育児法を実践してきた。人間の浅知恵とは恐ろしいもので、たとえよかれと思ってすることでも、結果が悪い方にむかうことがある。とくにアメリカとの戦争に敗れてから、日本の育児学はおかしな方向に進んできた。もともと、明治時代から戦前・戦中にかけての日本人の育児法は、ヨーロッパやアメリカのそれよりも、ただしい子供の育て方をしていた。それは、人間を哺乳動物としてちゃんと把握し、自然の本質にかなった正当な育て方をしていたからである。

 これに対し、60年前の欧米のキリスト教の世界では、「人間は神に近い特別な存在なのだから、他の動物とは全く違うのだ」という人間の浅知恵にもとずいて、医師や母親の都合で育児がなされていた。驚いたことに、今の日本は、この60年前に欧米で実践されていた、誤った育児法を忠実に見習っているのである。

 欧米では、約60年前から、自分たちの育児法が誤っていることに気づきはじめた。なぜかというと、いろいろな事件が起きて、そのたびに、調査・研究が行われ、育児法の不都合に気づきはじめたからである。その結果、今から約20年ぐらい前までの間に、欧米は、ほとんど前述の六つの誤りを訂正してしまったのである。

 戦後の日本は、古来から伝わる日本の正しい育児法を、江戸時代以前から受け継いだ野蛮なものと誤解し、敗戦と共に、当時の欧米の誤った育児法を、率先して導入したのである。

 結局、勉強不足の日本だけが、悲惨なことに取り残されてしまったのである。欧米のマネをしているつもりで、60年前から20年前までの間に、欧米で改められた過ちを、改めることを怠って、忠実に守っているのである。

 その守り方が、また尋常ではない。医者や看護婦さんは、その誤った育児法を信仰するごとくに信奉している。それどころか、正しい育児をしている母親を捕まえて、その育児法を、強引におしつけているのである。

「誤りを改めざる、これ誤りなり」と『論語』にあるが、今の日本の医学者や厚生省官僚の犯した過ちの大きさには、驚かざるを得ない。欧米で解明された誤りすら知らないのだから、驚きを通り越してあきれるばかりである。

このままでは、日本は滅んでしまう。

 もとより子育てを、自然の摂理に従っていたのは、人間を哺乳類として正しく育てていた一昔前の開発途上国である。明治・大正・昭和初期の日本もこの中に入るのである。

 

 

 

 


斎藤幸雄