子どものウソは大人への第一歩

嘘をつくのは悪いこと、というイメージは誰しもあると思います。
でも、発達の視点から見てみると、嘘をついてしまう子どもの気持ちや成長を感じられるそうです!ただ頭ごなしに「嘘はだめ!」と言う前に、子どもの本当の気持ちを考えてみる!
それによってお母さんの心持ちや言葉がけも変わりそうですね^^

リンクより引用

「ウソをついたらダメでしょ!」と子どもを叱るなど、普段私たちはウソは“悪いもの”と捉えています。
でも発達の視点から見ると、ウソがつけるのはコミュニケーションに必要な“言葉の力”と“心を理解する力”が育っていることの表れです。
 普段はネガティブな捉え方をしがちなウソを発達の視点から見ていきましょう。
 東京学芸大学教授の松井智子さんに聞きました。

「2つの能力が育って初めてウソがつける」

年齢によるウソの発達を調べる実験に、次のようなものがあります。
大人が子どもの前にふたのある箱を置き、「中身を見ないでね」と言って部屋を出ていきます。3歳児は我慢できずに箱を開けてしまいますが、部屋に戻ってきた大人に「中身を見た?」と聞かれると、「見てない」と答えます。でも「箱の中に何が入っていた?」と聞かれると、「ぬいぐるみ」と正直に答えてしまいます。「見ていないから分からない」とつじつまを合わせられるようになるのは、かなり先、7歳ごろです。
3歳児の「見てない」という答えは、ウソと言うよりも怒られたくないという反射的な反応です。相手を欺こうという意図はまったくないので、「何が入っていた?」と別の角度から質問されると、自分の知っている事実を答えてしまいます。
実は、相手を欺くウソをつくには2つの力が必要です。一つは、現実(本当のこと)と非現実(ウソのこと)の2つを同時に頭の中に思い浮かべられる力。もう一つは、現実を話したい欲求を抑えるための抑制能力です。

「計画性のあるウソは7、8歳から」

3歳児はまだ2つのことを同時に思い浮かべられませんが、4歳児になると2つのことを思い浮かべる力も、抑制能力も育ってきます。そのため、単純なウソならば言えるし、相手がウソを言っていることも理解できるようになります。
5、6歳になると、4歳よりもウソらしいウソがつけるようになります。ただその結果として、どんなことが起こるのか想像できませんし、計画性のあるウソもつけません。そうしたことがある程度できるようになるのは7、8歳以降です。

「ウソよりも能力が必要な“皮肉”」

“ウソ”に似て非なるものに“皮肉”があります。ウソをつくのと同じ力が必要ですが、皮肉の方が難しく理解できるようになるのは9歳ごろからです。皮肉を言われた場合、発せられた言葉通りに受け取ると、相手の意図を理解することはできません。言葉のウラに隠されている心を理解する必要があり、それがまだ7、8歳には難しいようです。
単純なウソを理解しはじめる4歳から、皮肉が分かるようになる9歳くらいまでは、言葉の力と心を理解する力が、飛躍的に伸びる大切な時期です。次のページでもう少し詳しく見ていきましょう。

「子どものウソと親の関わり」

●頭ごなしに怒らない
例えば、お友達とのケンカで自分が先に手を出したのに、「向こうが先にたたいた」と子どもが言ったとき、「どうしてそういうウソをつくの?!」と怒りたくなりますが、子どもは頭ごなしに叱られると、その状況から逃げたい気持ちでいっぱいになり、ママの言葉が耳に入りません。
幼稚園児のこうしたウソは、ママをだまそうとしているのではなく、怒られたくないための反射的な発言です。ウソを叱るのではなく子どもの言い分を聞き、ママが伝えたいことを落ち着いて話した方が子どもには伝わりやすいはずです。

●子どものウソのうわてをいく
歯磨きや手洗いなど、ママが「したの?」と聞くと、していないのに「磨いた」「洗った」と言う…。園児にありがちなウソですね。
こうしたかわいいウソの場合、ウソを叱るより歯磨きや手洗いをさせることが優先ですから、「歯磨きしたなら、歯ブラシがぬれているはずだよね」など、ママにはウソは通用しないことを分からせたり、「2回洗わないとバイ菌は落ちないらしいよ」などのアプローチが効果的です。

●親子の会話が大切な力を育てる
しつけ上、ウソはいけないことですが、発達の面から捉えると、ウソをつけることは、“言葉の力”と“心を理解する力”が育っている証拠です。
この2つの力は、人とのコミュニケーションを支えるために必要なとても大切な力で、周囲の人との会話なしでは発達しません。特にウソや皮肉を理解できるようになる9歳ごろまでに経験する会話の質と量が、とても大きな影響を与えます。テレビやDVDは一方通行ですから、家庭でお子さんとの双方向の会話を大切にしてください。

 

 

 

 

華里