母子分離の弊害~それでは思春期に問題行動を起こしてしまう!~

「「0歳児保育」は国を滅ぼす」(337502)にて、0歳児保育はデメリットしかないことを述べましたが、早期に母子分離をし、極端な集団保育をしてしまったがために、弊害が出ている事例を紹介します。

イスラエルキブツや、旧ソビエトコルホーズなど、早期に母子分離をしてしまうと、その子どもが思春期になったときに問題行動を起こすことが分かったのです><

心理療法家で臨床心理士である、網谷由香利氏の著書【「0歳児保育」は国を滅ぼす】より引用します。

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(引用開始)
P40

■極端な集団保育による母子分離の失敗例

集団保育の弊害について、外国では、すでに実例があります。
貧困な家庭に生まれた子も裕福な家庭に生まれた子も、同じように平等に育てようという理念のもとに集団保育を行った、イスラエルキブツでの例や、旧ソビエトコルホーズなどの実例を実地調査した結果が報告されています。
 それぞれ「社会みんなで子どもを育てよう」という理念のもと、母子を離して子どもを育てました。
 当時は、どの赤ちゃんにも同じように必要な栄養さえきちんと摂取させていれば、子どもたちは健全にすくすくと育つと考えられていました。
 そうすれば国家も安泰だと考えて、母子分離による共同保育を開始したのです。
 発足当時は分からないことだらけでしたから、仕方がなかったのかもしれません。
 ところが、その子どもたちが思春期・青年期に至ったとき、問題行動を起こす例が多発し、犯罪が蔓延しました。
 明確にマイナスの結果が出て、母子分離の危険性が明らかになったことで、「国家の存立も危うくなる」という危機感から、母子は分離してはならないと方針を大きく転換させた事実があるのです。

 このような実例を経たうえでの方向転換は、すでに何十年も前のことなのです。
 日本ではあまり知られていないのですが、実際に、その状況を現地で調査した小倉清先生(児童精神科医・日本思春期青年期精神医学会元会長)のレポートには明確にその実態が述べられています。
 精神医学会の重鎮である小倉先生は、イスラエルキブツ(共同村)や旧ソ連コルホーズ(集団農場)における幼児教育の状況を実際に見てこられました。
 イスラエルは集団保育でした。
 そこで育った子どもたちが大きくなったとき、その弊害が明らかになりました。
 みんな兄弟姉妹のような関係だったため、その子どもたちの間では恋愛感情がまったく生じず、恋愛に発展することがありません。
 たとえ結婚に至ったとしてもセックスができないという異常事態が生じました。
 また、犯罪事件も多発してしまいました。
 小倉先生が観察したときには、親との接触は一ヶ月に一度会うだけだったそうです。
 親たちは集団で農場や工場で働いていました。
 それで一ヶ月に一度だけ、カビ臭い場所で一晩母子で過ごす、ただそれだけしか母子の接触がなかったのです。
 社会全体が母子分離による弊害に気づくのに、二十年とか二十五年もかかって、ようやく、とんでもない状況が生じると気づいたのです。

(引用ここまで)
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 母子を早期に切り離して別の集団に入れるのではなく、生まれたときから存続できる、母子共に安心できる共同体の創出が求められているのだと、強く思います。

 

 

 

空野 晴美