こどもの成長は「階段」ではなく「株価のチャート」

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3~5歳の子どもは“求められ過ぎて”いる!?
3~5歳の子どもというのは、成長段階においてどのような特徴があると親は捉えておくのがいいのでしょうか? 

小崎 保育園や幼稚園に通っているのであれば、年少・年中・年長です。0~2歳までは、何をするにしても「かわいい、かわいい」と言われていたのに、年少さんになると「もうお兄ちゃん、お姉ちゃんでしょ?」と言われるようになります。3~5歳の子どもたちを見ていると、急に親から「求められ過ぎる」ようになってしまい、困惑する子どもが多いのではないかと思います。 

 既に小学校に通うお子さんがいる人は分かると思いますが、保育園で年少から年長まで3年間頑張って成長してきた子どもたちが、小学校に入学した途端、幼児帰りしたかのようになってしまうケースは、決して珍しくありません。

 子どもたちは、これまで一番年上のお兄ちゃん、お姉ちゃんとして幼いなりに頑張ってきたけれど、小学校に入学した途端、一番年下のかわいい1年生になってしまいます。そのポジションをよく分かっているのでしょう。小学校の新1年生の様子を見ていると、「できひん!」って連発しているんですよね(笑)。「いやいや、それくらいできるやろ!」って思うことばかりなんですけどね(笑)。こんな感じで、保育園の残り3年間、無理して頑張ってきた反動もあって、小学校に入学した途端、できないと言う。そんなギャップが出てきたりもします。

 急に「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから」などと言われるようになる3歳ごろの子どもというのは、考えてみれば、まだ3年しか生きていないということを忘れてはいけません。日数で言えば、たった1000日程度しか生きていないんです(笑)。そう考えると、やはりまだまだ幼児。無理やり背伸びさせようとするのではなく、その年齢なりの成長をゆったりとした気持ちで見守ってあげてほしいと思います。

 3~5歳というのは、小学校の準備をしつつも、のびのびイキイキ、全力で遊ぶ時期です。小学校入学前の“かけがえのない子ども期”といえるこの3年間を、まずは大事にしてあげてほしいというのが、3~5歳児の子育てにおいては、大前提として捉えておいていただきたい大きなポイントになります。

―― 3~5歳の子どもたちが「多くを求められ過ぎている」というのは、具体的にはどういったことでしょうか? 

小崎 保育園の5歳のカリキュラムなどにはすごく難しい部分があります。例えば、「お友達に気づいて優しく接するようになること」が求められるようになりますが、実は大人になってもなかなかできなかったり、難しいことだったりします。大人でも難しいことを保育園のカリキュラムの中だけで子どもたちが完成させるには無理があります。しかも、子どもは5歳になったとしても、まだまだ子ども期の真っただ中。大部分の子どもができないのが当たり前です。 

 小学校に入学するのは6歳ですが、小学校での集団生活に耐える力がどれくらいついているのかと言えば、多くの子どもがまだまだ未熟なままです。集団生活ができるようになる流れとしては、まず、3歳で社会の中での身だしなみなどがある程度できるようになっていって、最終的に自分というものがある程度確立されていくことを目指します。 

 しかし、保育園や幼稚園の3歳児を見ていると、まだまだ幼い。しかも、この時期は月齢差も大きく、自分のことがまだできない子どもたちもいて、かなりバラつきがあります。それでも、何とか保育士らの手を借りながらやろうとする。特定の大人を介しながら、“自分を確立”していく時期です。 

 4歳になると、自分のことは自分でするといった、“身辺自立”が確立されていくようになり、さらに、友達との関わりができていくようになります。5歳になると、ある程度、集団のなかで身辺自立を確立していきながら、集団のなかでの関わりであるとか、友達とのやり取りをするといったことができるようになる。 

 とはいえ、繰り返しますが、子どもの育ちというものは個人差もあれば月齢差もあるので、全員が一緒にキレイに横並びで育つというものではありません。そこで大事になるのは、子どもたちの年齢ごとの発達はどういうものなのか押さえておきながらも、子ども一人ひとりを見ていくことです。

 

 

 


匿名希望