子供の心を豊かに育てるためには?

■心が育たない環境を作っていませんか?

心を育てる教育というと、学校での道徳教育を思い浮かべる人もいるかもしれません。道徳教育には、どんな心を育てるかという目標がいくつかあり、それを様々な方法で子供たちに教えていきます。でも、道徳教育さえしっかりとやっていれば、「思いやる心」や「感謝の心」などが身に付くのでしょうか。

 親御さんたちが幼い子供だった頃であれば、そんな道徳教育も、子供の心育てに一定の効果をもたらしていました。しかし現代は昔とは状況が変わっています。情報化や国際化が進み、技術はすごいスピードで進化しています。現代の子供たちはそのような中で過ごしています。昔と同じ教育のやり方で効果が上がるとはいい難いでしょう。

 ただ単に「人に優しくしよう」「決まりを守ろう」と言葉で教えることで学ばせようとしても、子供の心に響くものではありません。

 大人たちがどんなに「人間らしい心をもった子供に育てたい」と思っていても、そんな心をもたない大人たちの姿が、子供たちの周りにはあふれています。テレビをつければ、そんな大人たちが引き起こす、目をそむけたくなるような事件の報道ばかりが映し出されます。

 東日本大震災の際には、福島第一原子力発電所に事故が発生しました。テレビのニュースでは、電力会社や電子力安全保安院の代表者たちが情報隠蔽・情報操作する姿がさらされていました。
 
 高齢者の方々を狙った汚い手口の詐欺は、ますますやり方が巧妙になり、弱い立場の人たちから平気で財産を奪う人間の姿が浮き彫りになっています。特定の誰かに恨みをもって殺すのではない無差別殺人の類の事件も、次から次へと起こります。

 自分の子を虐待する問題も、一向になくなりません。最近では、殴ったりけったりという暴力による虐待だけではなく、面倒くさい、かわいくないなどという信じられない理由による、育児放棄という形の虐待のケースも増えています。
 
 自分勝手としか言いようのない大人たちによって、理解しがたいひどい事件が次々と引き起こされています。こんな現実の中では、道徳教育をいくらやっても効果が低いと言えるでしょう。
 
 命を大切にする心、思いやりの心といった精神は、学校で道徳教育を受けたり、大人から何度も聞かされたりすることによって育つ時代ではなくなってきています。子供が生まれ育った環境や、子供の実体験によって自然と身に付いていく必要があります。子供の心を育てようと思ったら、健全な心が育つような環境を用意し、実体験を多く積ませてやらなければならないということです。
 
 人間であれば当然持っているはずの道徳心が身に付いていない子供たちは、そのような心が自然と育まれる環境にいないと言えるのです。

 

 

 

匿名希望