子どもの弱点が「親の思い込み」かもしれない理由②

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行動を認めてあげると子どもは変わっていく

子どもが持っている性格や特質は、何事も表裏一体です。いい面が出ていれば安泰ですが、長所は時に短所になります。したがって、今は悪いように見えても、けっして悲観することはないのです。
今まで弱点だと思っていたことでも、もしかしたら長所ではないかと思った瞬間、子どもは変わっていきます。
「お腹が空いたからって、どうして冷蔵庫を開けて食べてるの?ママ、このチーズ使おうと思ってたのに……」
だと、次から勝手に冷蔵庫を開けないばかりか、自分から勝手に行動してはいけないというメッセージになります。でも、これが主体性を身に付けつつある兆しだと思えれば、
「ママの助けを借りずに、よく自分で食べられるものを探したわね」

その子をほめれば、
「今度はもっとママを助けよう」
やがては自炊するようになることも期待できます。

このように、よほどのことがない限り、子育ては結構いい線行ってるものです。でも、多くの母親は不安に苛まれるようです。理由は簡単、誰もそれでいいとは言ってくれないからです。これからも言ってはくれないでしょう。そんなときは、子どもの未来像や未来社会に目を向けるといいと思います。

その“問題行動”、何かが伸びてるサインです
子どもの言動で問題があると感じても、その延長線上を見るように努めるのです。
「うん、ウチの子は夕飯のとき、よくこぼしてばかりいるけど、その延長は?」

ここでは前向きな方向性は何も出てきません。だとしたら、それは紛れもなくきちんと注意すべき事柄です。
「ご飯のあと、お菓子ばかり食べている」
この延長線上には、自堕落な生活しか見えません。こうした生活習慣も改善するように促すべきです。
「ウチの子は、寝る瞬間まで元気に遊んでいる」
この延長線上の姿を見ていくと、
「寝る直前までやりたいことがあるのだから、活発だと言える。それに、やりたいことがあるのは、自分で物事を考え決断している証拠だ! うん、間違いない」
となれば、今までただうるさかっただけの子どもが、将来有望な可能性を秘めた子に変化して見えるものです。また、このとらえ方も正解です。自分で考え決断するのは、主体性を身に付けている証しだからです。こうした積み重ねが、誰かに依存せず自分で意思決定していく生き方につながっていくのです。

それでも、躊躇する母親はいます。聞いてみると、
「私の見極め自体、正解なのかどうかわからないんです」
というのが理由です。でも、間違っていてもよいのです。
親だって、初めて親稼業に就いているのです。子育ても失敗の連続のはずです。それでも、99の失敗を経て、貴重な1にたどりつけばいいのではないでしょうか。たった1の正解が、子どもの人生を左右する貴重な発見であることは否定できません。

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正解、つまり成功という結果に向けてもがいている過程こそ大切なのです。完璧な成功など、誰にもわからないはずです。その子は、この世にたった1人の存在であり、その子にとってのベストなど、どこにも書かれた答えがない以上、1人ひとり探していく以外、道はないのです。そうした中で、
「今の弱点って、もしかしたら長所かも……」
と考えることは、とても楽しい時間になるはずです。わが子のよさを再発見する経験になるからです。だとしたら、自虐的に自分を責めたり、ほかの子をうらやんだりしている時間すらもったいないものです。
親が将来の幸せを願って教育した結果できあがるのが、わが子というものです。愛と真心を注いで育てた方法が、そうそう間違っているはずがありません。
「お母さん、今のままで十分いい線行ってますよ」
私が声を大にして言いたいのは、まさにここなのです。

 

 

 

 

稲垣佑果子