スキンシップは子育ての基本

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オキシトシンは親の側にも安らぎやストレス解消といった恩恵を与えてくれます。おもしろいのは両親では触り方によって分泌量が異なることです。母親は子どもに優しく触れたり抱っこで分泌しますが、父親の場合は優しく触れてもあまり出ません。体を動かしながら少し刺激的な触れ方のほうが出るのです。「お母さんは優しく、お父さんは元気に」。それぞれが自然なかたちで子どもと触れ合えばいいのです。
 母親は子どもをぎゅっと抱きしめたり、寝る前になでてあげるなど安らぎのスキンシップが効果的です。父親にすすめたいのは体遊びを兼ねたスキンシップです。子どもの年令に合わせて、肩ぐるまやお馬さんごっこなどはいかがでしょう。
 私にも10才と4才の女の子がいますが、たとえば、両手をつなぎ合い、私の体に脚で登らせたり、こちょこちょ遊びなどもよくやります。子どものためとはいえ、私自身も童心に返れるし、ストレス発散にもなるので楽しんで触れ合っています。
 それから、母親のスキンシップは子どもの情緒を安定させ、父親が行うと社会性の高い子に育ちやすいという傾向もみられます。やはり子育てには両親の役割分担があるようです。

最近はベビーカーや海外製の抱っこひもで外出する親子をよく見かけます。でも、実はこれ、親と子の距離が離れています。親は楽かもしれませんが、スキンシップという面からみると効果的ではありません。むしろ、昔ながらのへこ帯を使ったおんぶのほうが、肌が密着してよいスキンシップになります。
 そんな問題意識から、私は最近、仲間たちと「抱き方講座」(*3)をはじめました。子育て支援のスタッフなどを対象に正しい抱っこや上手なおんぶの仕方を教えています。子どもには母親が生身でしっかりと関わってあげることが大切です。「愛しているよ」と100回言うよりも、ぎゅっと1回抱きしめてあげるほうが何倍も効果的です。赤ちゃんや幼児には言葉の意味はよくわかりません。でも、抱きしめられたときの温もりは体の感覚として理解でき、心が安らぐのです。

 最近は働くお母さんも多いので難しいと感じる方も多いかもしれませんが、実は「ちょい抱き」でも十分効果があります。一時間に一回程度、子どもの目を見ながら優しく抱っこしてあげると、10~15分ほどで子どものオキシトシン分泌量がピークになり、その後しばらくは触れなくても大丈夫です。そして、オキシトシンが減ってくる一時間後くらいに再びちょい抱きしてあげれば、オキシトシンが高い状態を維持できます。
 それに、スキンシップ効果が高いのは朝よりも副交感神経が優位になる夕方以降です。帰宅後に「ちょい抱き」の時間をもちましょう。短時間でも心をこめた密度の濃い触れ合いならきっと子どもに伝わります。肩ひじ張らず、でもしっかりと、日々の暮らしに親子のスキンシップを取り入れてください。

 

(匿名希望)