体外受精で生まれた子の割合「14人に1人」

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「14人に1人」――。2019年に体外受精で生まれた子の割合です。その数は6万598人で、過去最多を更新しました。

体外受精と顕微授精の総治療数も45万8101周期と、過去最多を更新。なお、「周期」は耳慣れない単位ですが、治療を行った月経周期(約28日間)の数を指します。

1人の女性が年間に何回治療を行うかはまちまちであるため、人数でカウントすることは難しく、生殖医療の分野ではこの単位が用いられています。

総治療数の話に戻りますが、団塊ジュニアが40歳代後半になり、妊娠の可能性が高い女性の人口が減少に転じていることから、増加のペースは緩やかになってきています。

治療法別に推移を見ると、近年は凍結胚移植による体外受精児が増えています。その理由は凍結胚移植のほうが、他の治療法より妊娠率が高いためです。

体外受精の移植(受精卵を子宮内に戻す)方法には大きく分けて2種類あります。女性の卵巣から採卵し3~5日間受精卵を培養した後に女性の体に戻す「新鮮胚移植」と、採卵後いったん受精卵を凍結し子宮の状態を整えてから、約1カ月半後以降に凍結受精卵を融解し体に戻す「凍結胚移植」です。

妊娠率に10%以上の差
日本の体外受精などの約80%はこの凍結胚移植によります。2019年の治療実績を見ると、新鮮胚の移植あたりの妊娠率は23.0%であるのに対し、凍結胚の移植あたり妊娠率は35.3%と高くなっています。

こうした事情から、出生児数ベースでも凍結胚移植による体外受精児の割合が年々増え続けています。

体外受精などによる子どもが増加している背景として、女性の社会進出に伴う晩婚・晩産化がよく知られているところです。加えて、食生活などの変化によって体格が良くなり、初潮年齢が低年齢化している一方で、出産回数が減少していることで、子宮内膜症子宮筋腫などの病気が増えているとも指摘されています。

また晩婚化によって、第一子出産年齢は2019年に平均30.7歳、第二子出産年齢は平均32.7歳と、いずれも10年前と比べて1歳上昇し、過去最高水準となっています。40歳以上での出産割合は2010年には8.3%でしたが、2019年には12.0%にまで上昇しています(厚生労働省「人口動態統計(2019年)」)。

では、不妊治療を受ける人の年齢は何歳が最も多いのでしょうか。

不妊治療はこれまで自由診療だったため公的な統計が限られており、治療者の年齢構成はわかりませんが、2020年度の不妊治療助成金事業の利用者の年齢分布で見ると、39歳がピークとなっています。

また、2019年の体外受精や顕微授精による出産時の女性(母親)の年齢は、75%が30歳代、17%が40歳代、8%が20歳代となっています(日本産科婦人科学会「ARTデータブック2019年版」)。

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(匿名希望)