子供達が自然界で遊ぶ必然性 ⇒ 脳機能の基本的な機能を十全に稼動させるため

「子供達が自然界で遊ぶ必然性」が、何となく感覚的には理解できる(?)のですが、中々言葉にならなかったのですが、やっと収束先が見えてきたので紹介します。

・・・・・・・・・・

★ 参考-1 ★

五感の力を伸ばすには、遊びが不可欠 リンク より

乳幼児期に「根」を伸ばすとは、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の五感を発達させ、感性を豊かにすることです。五感から受け入れた感覚を、快と感じるか不快と感じるか、安全と感じるか不安と感じるのか、そこに感性の力があります。五感の働きは、人間が生きていく上では欠かせません。

五感の力を伸ばすには、風のそよぎや、雨や土、木々や草花など、いろいろなものの違いを肌で感じとることです。人や自然とかかわる体験が、子どもたちの感性を豊かにしていきます。水遊びをしたり、泥団子をつくったり、虫や魚をつかまえたり、友だちと夢中になって鬼ごっこをして走り回るなど、実際にからだを動かして人や自然と関わることが大切なのです。

子どもたちが思い切り駆け回れるだけの庭があり、そこには砂場があって、土遊びのできる築山がある。緑に囲まれていて木登りもできる。こうした保育園の子どもたちは、自然観察がとても細やかで、素晴らしい絵を描きます。土の中を想像し、雲の上にまで思いをめぐらせて、絵を描くのです。子どもたちが自然を感動して受け止め、自分の感覚器官を総動員して絵を描いていることが、よくわかります。

感性の豊かな発達には、遊びは欠かせません。自然の中で、子どもたちがからだのすみずみまで動かす機会を、大人はたくさん保障してやることが大事です。

-省略-

・・・・・・・・・・・


★ 参考-2 ★

>神経系統は生まれてから5歳頃までに80%の成長を遂げ12歳でほぼ100%になります。

上記段階で「子供達が自然界で遊ぶ」ことによって、外部刺激を取り入れ進化の過程で獲得した脳機能を十全に機能させることが可能になり、「子供達が自然界で遊ぶ」を抜くと、その分脳機能が低下する(使用されない部分が削除される)可能性があることを示していると考えられます。

・・・・・・・・・・・

【子どもは5歳までに神経系が約80%まで発達します。その時期にどう遊び、どう運動したかがとても大切です。】リンク より


子どもが成長していく中で、器官や機能は個別の発達をしていきます。一つの事柄でも、吸収しやすい時期、しにくい時期があり、最も吸収しやすい時期に、適切な運動をするのが最適です。この発達していく特性を説明するときに「スキャモン曲線」が使用されます。 このグラフは成長発育を20歳でのレベルを100%として考え、各体の組織の発達・発育していく特徴を4つのパターンに分けてグラフ化したものです。

スキャモンの発育発達曲線(図・・・リンク)を参照すると、神経系統は生まれてから5歳頃までに80%の成長を遂げ12歳でほぼ100%になります。この時期は、神経系の発達が著しく、さまざまな神経回路が形成されていきます。神経系は一度その経路が出来上がるとなかなか消えません。たとえば、いったん自転車に乗れるようになると何年間も乗らなくても、いつでもスムーズに乗ることが出来ることからもそれが分かります。
この時期に神経回路へ刺激を与え、さまざまな動きを経験させることで、後の大きな成長の下地を作っていくことができるのです。

また、子どもたちの大きな成長は5歳を過ぎても終わりではありません。スキャモンの発育発達曲線で5歳~13歳までの成長の特徴を見てみましょう。

-略-

・・・・・・・・・・・

極限状況を突破する為に、人類は仲間プラスを自然にも振り向け、切に自然(と仲間)が応望することを願った(観念機能獲得以後も)
↓↓
・感受性(五感による外界を取り入れる能力)をフル活動→五感機能の上昇(or必要機能の選別)

・それまでの情報とは、桁違いの情報が取り入れられるようになった。→脳の記憶容量の増大
↓↓
・記憶された膨大な情報を統合するための体系化・構造化記憶回路(機能)が上昇
(・同時に、複雑な情感をも獲得。)


【自然界において子供達(集団)が遊ぶ必然性は、上記のような進化過程の末に獲得された脳の基本的な機能を十全に稼動(or保持:参考-2参照)させるため】
だと考えられます。(当然ですが、肉体機能の向上も含みます)

現在の若者の多くに、感受性(周辺への配慮等が掴み取れない)や工夫志向の低下が見られるのは、自然界における子供集団での遊び体験の不足が原因かも知れないですね。(当然、囲い込み等が、それに拍車をかけていると思われますが)




加藤俊治