子どもに学ぶ、「同化」とは?

大人はつい「こうさせたい」という思惑が働いてしまい、まっすぐに相手と一体化できないことが多いものです。
それに対して、子どもはまっさらな心で「相手に同化する」ということをわかっているのだとつくづく思います。
相手に同化し、一体化し、相手の想いを言葉にする、その手腕が秀逸だと感じた事例をご紹介します。

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海に二泊三日で明日帰る夜、次女が「最後は皆でお父さんの方のお風呂に入ろうか」と言い出し、長女が「いや、私はお母さんの方に入るから…」と答えたところで、次女が泣き出して止まらない。

お風呂場でもずっと泣いており、長女はお風呂にはしゃぎつつも、次女に泣いている理由を聞き続け、「私が男湯に行かなかったから泣いてるの?」「男湯がどんなのが見たかったの?」「たまにはお父さんと入りたかったの?」と、一つ一つ理由を確かめて、次女が全部に首を振ると、長女はしばらくしてからまた同じ質問を始め、少しずつ質問の内容を変えながら20個ぐらい質問したところで、

長女が「あー、なるほど、お父さんが毎日お仕事遅くてあまり家族とお話とかできてないから、せめて旅行の時ぐらい一緒に入ってあげたかったのねー。お父さん、寂しかったかもねー」と言うと、次女がこくんと頷いたので、相手の気持ちを文章化させる力、すごいな長女と思いました。

長女が同じような質問をしても何度も次女が首を振ったのですが、長女が少しずつ質問の内容を変えながら尋ねる事によって、次女が何となくモヤモヤした気持ちに整理がついてきたみたいです。
「おしゃべりが上手でも、自分の泣いている理由がうまく言えるとは限らないからねー」と長女。

最後にみんなで背中を洗って、次女が笑顔になって終了。どうしたらお父さんが寂しくなくなるか、作戦会議をするそうです。いやあ、ささいな事だったんですが、鮮やかな手腕に鳥肌がたちました。

長女に「泣いている子にお話するコツ」を聞いたところ、
「ゆっくり優しい声でたくさん質問をする。そのうち、相手が『私の気持ちが分かってくれて嬉しい』と思ってもらえるドアにたどり着く。そこからドアを開けて、ちょっとずつ相手に近づいていきながらしゃべる」
だそうで、実践できている所が凄い。

『自分の気持ちがわかってもらえた』というきっかけから、気持ちが色々な所につながっていって、そこからは自然と自分の力だけで心は解決に向かっていくからね。
そのきっかけを探すのを、ゆっくり丁寧にして、『泣きやませよう』と思わないのがコツかなあ。

昨日は旅行中に何度か次女が泣き出し、私が「何で泣いてるの?言ってくれないと何も手伝ってあげられないよ」と言っても、ずっと次女は黙ってシクシク泣くだけで、正直、次女がしょっちゅう泣くのしんどいな…と思っていたのですが、
私は泣いている子を何とか泣きやまそうと、あの手この手で話しかけるのに対して、長女は「何で泣いているのか本人も分からなくて辛いから、理由を一緒に探して助けてあげよう」というスタンスだったので、何だか色々考えさせられました。
大人の私だって、何となくモヤモヤして辛い時もあるというのに…

(以上、リンクより一部引用)

 

 

 

 

鈴木葵