10年後に「食える子」の親の共通点5 なにが正しいか、判断させる(1)

リンク

Presdent on Line

10年後に「食える子」の親の共通点5 なにが正しいか、判断させる(1)

人工知能に勝てる子の育て方とは

以前、「我が子を『ロボットに負ける人間』にしてしまう親の特徴5」(リンク)と題した原稿を本欄で書きました。現在、小中学生の子供が社会人になったとき、人工知能がさらに進化していることは間違いありません。人間がロボットに仕事を奪われることも増えるでしょう。我が子を10数年後に「食っていける大人」に育てたいと思っている親にとって、より切実な時代となりました。

今回は、そうした将来を意識して、ロボット(人工知能)に負けない人間に育てている親の典型的な言動を5つ紹介しましょう。

【我が子をロボット(人工知能)に負けない人間に育てている親の特徴5】

(1)何が正しいか、子供が自分で判断して決める。
(2)まずは自分で挑戦させて、見守る。
(3)失敗を認め、やったこと自体を認める。
(4)子供の言動に向き合う。聞く。
(5)子供を尊敬する。

以下、ひとつずつ見ていきましょう。

(1)の「何が正しいか、子供が自分で判断して決める」とは、能動そのものです。

できる親は、子供に日常の小さな選択をさせていきます。例えば、ファミリーレストランのひとコマ。席に着いて、さあ、どのメニューにするか。親としては、さっさと決めて欲しいところですが、子供はうだうだ悩みます。それを我慢できないと、つい「これにしなさい!」と言ってしまいがちです。ここをぐっと堪えられるかです。

できる親の子供は、習い事ひとつをとっても、子供に選択を決定させているようです。これによって、少し続けるのが辛い時期でも「自分が選んだのだから」と続ける確率が高まります。

できる親は子供に複数の選択肢を示し、その先の決定権を委ねているのです。日常のひとつひとつの小さな選択を大切にしてあげるだけでも、能動的に動く子供の素地が育ちます。

デキる親は子供が皿を割っても「褒める」

(2)の「まずは自分で挑戦させて、見守る」とは、子供の可能性を信じることです。植物と同じで、本来、子供は自分自身で伸びる力を持っています。できる親は「やってみなくちゃわからない」を基本の考えとし、かつ実践主義です。旅行はもちろん、あらゆる体験活動に積極的に連れていくことが多いようです。とにかく、まず体験させてやらせてみるのです。

例えば、陶芸体験をさせてみます。子供はろくろで作ってみたものの、恐らくいびつな形になるでしょう。でも、それは当然のことです。できる親は手を出さずにそれを見守り「すごい、よくやったね!」とやったこと自体を認めた上で、子供に意見を聞きます。「もっとこうしたい」とくれば、再チャレンジを促し、また見守ります。

こういったことが、普段から行われているかどうかです。挑戦することに価値を置き、できる・できないは、二の次なのです。

(3)の「失敗を認め、やったこと自体を認める」とは、失敗を前向きにとらえることです。むしろ、失敗を成功へのステップ、必要条件であると考えています。つまり、失敗を集めるほど、成功に近付いているという考え方です。だから、うまくいくかは別として、やったこと自体が「成功」なのです。

自転車を乗ることを例に考えれば、いきなり上手に乗れる確率はゼロです。何度も倒れる「失敗」が成功へのステップになっています。そこを認めていけるかどうかです。効率よく、ひとつ飛びに成功をおさめることは、まさにロボットの得意分野。つまり、効率などは、後回し。非効率こそ人間の得意分野です。

できる親は、幼い子供にも食器を片付けさせます。当然、いつか手がすべって食器を割ることが起きます。実に非効率に見えます。それでもやらせるのです。落としたことを責めるのではなく、運ぼうとしたことを認めます。「落として食器を割ること」を成長の必要条件のひとつと捉えているからです(ちなみに、本音は落として割って欲しいわけではないと思いますので、安いお皿や割れない食器を使いましょう)。
【つづく】

 

 

 

今井勝行